今度は、整数ではなく、実数を扱ったプログラムを使って説明します。「半径から円の面積を計算する」プログラム
<実数型変数の宣言>
5行目は、実数型の変数宣言です。
で、「float型の変数、pi、r、mensekiをこれから使用する」ということを宣言します。
float型の変数とは、「実数」専用の変数ということです。
<変数型>
データの種類 型指定 宣言例 整数 int
int data;
実数 float
float data;
※ 本来ならば、整数型にはint以外にlongがあり、実数型にはfloat以外にdoubleがあります。けれども、そこまで詳しくなると、ややこしくなるので初心者のうちはint型とfloat型で十分です。また、整数、実数以外に、「文字型」という変数がありますが、これもここでは省略します。
<実数型変数の出力>
実数型の値を出力するときは、
と「%f」を使います。
「%f」が実数値の出力を行う変換文字列です。
変換文字列 意味 %d 10進法で出力する (整数を扱う場合)
%f 浮動小数点数として出力する (実数を扱う場合)
<数値出力方法の記述例(実数値の変換文字列%fを使う場合)>
※ プログラムで、float a; a=9.5; のように変数宣言され、変数の値が決まっているとする。
記述 出力 printf("%f\n",a);
9.5
printf("%f%f\n",a,a);
9.59.5
printf("%f %f\n",a,a);
9.5 9.5
printf("加算=%f\n",a+1.0);
加算=10.5
printf("数値は%fです\n",a);
数値は9.5です
printf("加算結果は%fです\n",a+1.0);
加算結果は10.5です
printf("加算結果は %f です\n",a+1.0);
加算結果は 10.5 です
<ケタ数の調節>
しかし、単に「%f」で実数型の値を出力すると、普通は9.5とはならず、9.500000といった感じで、小数点以下のケタ数が余計に出力されてしまいます。もし、小数点以下のケタ数や全体のケタ数を指定したいときには、次のような方法を取ります。
変換文字列「%」「f」の間に、6.2という値を入れることによって、小数点以下2ケタ、小数点を含めて全体で6ケタに指定することができます。
つまり、「%小数点を含めた全体のケタ数 . 小数点以下のケタ数f」という表示をすれば、小数点以下のケタ数を調節できます。(もし、全体のケタ数を指定せずに、単に小数点以下を1ケタにしたいだけなら、.1と変換文字列の間に入れれば十分です。)
また、「%d」で整数型の値を出力するときにも使うことができ、%5dとすれば「5文字幅で表示しろ」といったように全体のケタ数を指定することができます。
<プログラムの流れ>
フローチャートは、次のようになります。